【交通事故治療】交通事故における治療期間、流れや打ち切りされた際の対処法とは?


初めての交通事故の後、被害者が治療を受ける際の実際の流れはなかなか想像ができないものです。症状は勿論のこと、入院や通院、整骨院治療の違いで期間も流れも変わってきます。また、治療途中にも関わらず打ち切りが起こってしまうのは何故なのでしょうか?その原因と対処方法も合わせてご説明します。

治療にかかるおおよその期間

治療にかかる期間は一概にこれくらいとは言えません。治療の完治までの期間が、人によって違うからです。そもそも実際に治療するとして、どれくらいの期間が掛かるものなのかが解らない方も多いのではないでしょうか?

そこで、まずは交通事故の代表的な症状ごとに目安となる期間についてご説明します。

症状ごとの期間の目安”DMK136”とはどういう症状と意味なのか?

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交通事故に遭遇したときに、被害者に症状が表れやすいのが「打撲、むちうち、骨折」の3つとされています。その期間についての目安とされているのが「DMK136」です。それぞれの頭文字を取ったもので、打撲が1か月、むちうちが3か月、骨折で6か月という意味です。

中でも一番多いむちうちは、当日は解らず1日経ってから発覚することも。事故当時は脳内に出ている過剰なアドレナリンの影響で、痛みに気付かないこともあります。そのため医師の診断を受けることがおすすめです。

むちうちの症状は首の痛みだけではなくめまいや吐き気、麻痺やだるさなど、多岐に渡ることが特徴です。病院の検査でも見つかりにくいので、自覚症状がある時点で自己申告をして治療を進めていく形となります。

治療別の流れと共通して注意するポイントとは?

治療とひとことに言っても、怪我の具合によって入院が必要な場合や、通院で済むことも。整形外科などの病院よりも、整骨院のほうが適切な治療が可能な場合も含めて様々あります。

それぞれの治療方法によっての違いや、どの治療方法にも共通して重要なポイントをご説明します。

共通して重要なのは最初に病院で受診をすること

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どの治療方法を選択するにしても、必ず被害者は事故の直後に病院で受診しましょう。医師のみが記入することが出来る、治療費の請求に重要な「診断書」の作成をしてもらえます。

また、事故の後には症状がなくても、検査をして発覚する場合も。症状がないと受診しなくても問題がないように感じてしまいます。しかしそれでは数日後に実際には症状があったとしても、事故との関係がないものとして治療費が貰えない危険性が高まります。

何らかの理由でもし事故当日に病院に行けなかったとしても、2〜3日以内には検査を受けましょう。

救急車で搬送されていない限りは基本は「整形外科」で問題ありません。どこに行けばいいか解らない場合は、総合病院で交通事故に遭った旨を説明しましょう。症状に合った医科を案内して貰えるので安心です。

”入院治療”は重症なときに

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重症の場合や、事故後に救急車で搬送されるような大怪我の場合は、そのまま入院治療となることが多いです。

入院治療になった場合は、基本的に加害者側の保険会社から病院に対して直接治療費を支払ってくれるので、被害者は治療費負担はありません。

自賠責保険と任意保険を利用して、支払いをまとめて対応してくれることから「一括対応」と呼ばれています。

入院治療は、その期間によって請求できる慰謝料、治療費が変わってきます。長くなればなるほど金額が上がるのが一般的ですが、医師の判断により入院が必要でないと判断されれば、終了に。自分の意志で期間を延ばすことは難しいでしょう。

”通院治療”は入院の必要がない場合に

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入院の必要がなくなったり、通院で治療が可能な場合には通院治療をします。入院から通院へ変わる際の病院は、同じところでも近くの病院でもどちらでも大丈夫です。

ただし、入院治療と通院治療で病院を変える場合、保険会社に病院を変える旨を申告しなければいけないので注意してください。申告しないと、新しい通院先の病院へ治療費を支払ってもらえなくなります。

”整骨院治療”は症状によって利用する

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交通事故の「DMK136」にも含まれるむちうちなどの症状が表れた場合は、整骨院治療が効果的なこともあります。交通事故治療を専門とした整骨院もありますし、折角なら完治まで利用したいところ。整骨院治療も病院の通院と同じく治療費は負担されますが、条件があります。

整骨院などの治療をする場合も、加害者側の保険会社に連絡をすれば支払い対応をしてもらえます。

整骨院に通いたい場合は医師の”許可”が必要

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整骨院に治療として通いたいなら、先に医師の許可が必要です。紹介状を書いてもらえるのがベストですが医師に相談し、カルテに記載してもらうだけでも許可として問題はありません。

先に病院へ行かずに整骨院から通い始めてしまったり、無断で整骨院へ通院してしまうと治療費として請求できなくなります。医師のみが記載可能な診断書による判定が受けられなくなるためです。

結果として、加害者側の保険会社が治療費として認めない危険性があります。最初に必ず医師の許可を得るようにしましょう。

整形外科と整骨院の両方に必ず通い続ける

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整骨院に通うことを始めても、整形外科への通院は必ず続けましょう。整形外科への通院はそんなに頻繁でなくても構いませんが、通うのを止めてしまうと問題になります。

整形外科は、治療の経過を保険会社に毎月報告しています。毎月の診断書の内容も不明瞭になってしまいますし、治療の経過が医師に見えなくなってしまえば、治療費の継続が無くなってしまうリスクも。

整骨院をメインに週1〜3回通ったとしても、整形外科への通院も最低月1回は必ず続けましょう。

通院が決まった際には保険会社に必ず連絡をする

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治療内容を明確にしないと、保険会社の印象も悪くなってしまいます。病院への直接支払いを負担していることも考え、必ず忘れずに保険会社には連絡をしましょう。

事故当日は慌ててしまって通院の連絡が遅くなっても、寛容に受け入れてくれるところが多いです。ですが、1週間以内には報告をしておくとそのあとの流れもスムーズです。事故に遭ってしまうと色んな気苦労もありますので、少しでも不安要素は減らしておきましょう。

”症状固定”まで通い続ける

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通院をしていてなんとなく症状が緩和されたから通うのを辞めてしまうことがあります。しかしそれは間違いです。交通事故の治療は「症状固定」まで通い続けましょう。

症状固定とは医療的な観点から治癒された状態、もしくはこれ以上治療行為をしても効果がないと判断されることです。症状固定の日をもって、交通事故の治療費に関わる通院日数の最終日となります。

症状固定の診断は、医師が被害者の状況をヒアリングしながら行います。自分の独断で判断してしまうと損をしてしまいますので、必ず症状固定の診断を待ちましょう。

治療終了時に気を付けること

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治療終了すると、症状固定の場合は後遺症が残っているかによって「後遺障害認定」が行われます。支払い額が決定すると、示談交渉の流れになりますが、ここで注意点があります。

症状固定を判断するのはあくまで担当の医師です。ですが、保険会社が勝手に症状固定を言ってくる場合があります。

保険会社からの症状固定や示談交渉に応えてしまうと、取り消しが出来ません。医師からの診断書が保険会社にも行きますので、症状固定を申し出されたら冷静に確認をしましょう。

通院が続いてるにも関わらず治療が打ち切りになってしまった時は

通院がまだあるにも関わらず、保険会社から治療費を打ち切りしたいと言われることがあります。その原因は様々ありますが、一番の理由は少しでも自社負担を減らしたいからだと言われています。

保険会社も慈善事業ではないので、当然のこととはいえ、実際に起こってしまえば困ってしまうもの。その言われてしまうような要因と、その対処法をご説明します。

打ち切りになる危険性のある原因とは?

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治療の打ち切りは、大きく挙げると以下のような原因で言われてしまう可能性があります。

・医師の診断書への記載に「治癒」と記載されてしまう
・治療の意志がないと思われるまばらな通院
・不必要なビタミン剤の摂取や湿布などで治療など、完治の意志が見えにくい行為
・「DMK136」を基準にした、症状ごとの経過期間を著しくオーバーしている

打ち切りの申告を受けたときも、治療の必要がまだあったと判断されれば取り消される可能性が残っていますので、諦めてはいけません。

実費での通院も治療は止めてはいけない

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治療を辞めて良いと判断するのは、保険会社ではなく医師です。症状固定と同じく、医師が辞めて良いと言うまでは実費でも治療を続けましょう。

医師が診断書に治療の必要性を記載すれば、あとから治療費として戻ってくる希望はあります。

弁護士に相談する

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打ち切り後の通院費の総計が出たら、加害者側と示談交渉をします。ここで一番活躍するのが、弁護士です。弁護士は交通事故における交渉のプロです。

示談交渉や、不当な打ち切りへの対策などに詳しい弁護士が多いです。弁護士基準を含めて相談してみれば突破口が見えるかもしれません。

交通事故の治療中に転院は可能なのか?

病院が合わないことや遠方で転院したくなることも有り得ます。そんな時は転院をしても大きな問題はありません。転院をする場合、原則としては元の医師からの紹介状が必要となります。紹介状を書いてもらえなかった場合でも、保険会社が認めれば転院は可能です。

ただし、ケースによっては転院によって治療費を打ち切りされることもあるので、次の詳細に注意しながら行いましょう。

転院するときに注意するべきこととは?

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転院がしたい場合は、なるべく早めに行いましょう。治療が経過してから行うと、新しい病院で経過が見えていないので、正しい診断が出来ないとして治療費打ち切りの危険性があります。

また、経過を残していく診断書の記載内容には「治癒、中止」と書かれてしまうと打ち切りになってしまいます。必ず、「転医」と「現状の詳しい状況」を元の医師に記して貰うようにしましょう。

その他、自身の保険使用について

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治療費を一時負担や自費で負担することになったとき、健康保険や労災保険などの各種保険は適用出来るのでしょうか?病院によっては、健康保険は使用できないと断られたケースもあるとか。実際にはどのようになるのか、ご説明します。

交通事故の治療と健康保険の利用は?

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交通事故の治療にも、健康保険は使用できます。出来ないと断ってくる病院もありますが、厚生労働省が定めているので、法的に可能です。健康保険使用の際には「第三者行為による傷病届」という書類を健康保険組合に提出しましょう。

交通事故の治療と労災保険の利用は?

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勤務中や通勤中に交通事故に遭った場合は、労災保険の利用も可能です。労災保険を申請することで過失相殺の比率が大きく、自己負担が大きくても労災保険で支払いが出来ます。

更に、労災保険は一定の補償が受けられる可能性もありますので、利用して損はありません。

まとめ

治療にかかる目安の期間が解ると、実際に事故に遭遇した時の通院のイメージが涌きやすくなります。「DMK136」を頭に残しておければ安心です。また、治療方法のいずれでも、必ず最初に忘れることなく病院での診察を受けましょう。

正しい順番と流れを理解し、トラブルにも対応出来ればとっさの事故が起こっても的確な対応ができます。とにかく慌てず、保険会社の言うことを鵜呑みにせずに医師と相談して治療の方向性は決定することが大事です。

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