【交通事故の治療費】内容や自賠責を含む3つの計算方法!支払いはどうなる?


自分が交通事故に遭遇した際、保険会社に請求できる金額がいくらになるか知ってますか?また、どんな費用は請求する事ができるのでしょうか?自動車保険によっても請求可能金額が大きく変わってくるのを知らない人は損をします。今回は請求できる費用についてや保険ごとの違いや計算方法、通院しているときの支払い方法についてご説明します。

交通事故における治療費とはどんな内容なのか?

交通事故で治療費として請求可能な詳細は、どのような費用になるのでしょうか?実際に適用可能なのは以下の内容と言われています。

通院の中で発生する費用
・初診、再診に関わる費用
・病院での検査費
・手術を受けた際や、投薬された際の費用
・処方箋で出された治療に関わる薬代

交通事故による必要費用
・入院費
・義肢、義足の作成費
・眼鏡やコンタクトレンズの作成費
・車いす、松葉杖や介護用ベッドの購入費

交通事故の治療に関わる諸経費
・病院までの交通費
・事故発生後の電話などを含む通信費
・付き添い看護費

基本的に交通事故発生から保険会社で必要と判断されるすべてに適用可能です。交通事故の障害に関わっているかが判断基準です。症状に対して、一般的に治療の範囲かによって変わってきます。

例えば足の骨折などの重症の場合、誰が考えても松葉杖の購入は必要なので、治療費で適用可能です。しかし、むちうちなどの症状では必要と誰もが思わないので、適用されない可能性があります。

鍼灸やマッサージは治療費に含まれる?

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針灸やマッサージといった整骨院での治療に関しては、治療費には含まれない可能性があります。整骨院で施術を行うのは「医師」ではなく「柔道整復師」という、医療には関わりのない肩書きの人だからです。

いくら症状が改善されても医療行為ではないため、治療費として認めてもらうためには整形外科の医師によるカルテへの記載が必要です。治療として必要な行為だったという証拠を残すようにしましょう。

症状固定による治療費は打ち切りになる

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症状固定と判断されると、その時点で治療費は打ち切りになります。打ち切りとは自分が必要と通院していても、その後の費用に関しては必要では無くなってしまう事です。

整骨院ではなく、整形外科の判断で「後遺障害慰謝料」や「遺失利益」など、別の名前で保険会社に請求が出来る可能性はあります。

後遺症として残っている症状への手術による治療費

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交通事故による後遺症が残ってしまい、完治しなかった場合に受けた手術費も治療費として負担してもらえます。

後遺症については、医師の診断を元にした後遺症等級によって上限金額や条件が分かれています。等級によっては負担してもらえない可能性もありますので、注意しましょう。

過剰診療や高額診療には注意

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交通事故の治療として、そこまで必要ないような治療行為の費用は治療費として認められません。大きな理由のない転院の初診料なども、治療費とはしてはNGです。

もし、治療行為や診断内容に不安があって転院を検討したい場合は、必ず最初に保険会社の同意を得てから動くようにすれば安心です。

整骨院への通院が整形外科から認められたとしても、整骨院への通院頻度が常識の範囲を超えている場合は過剰診療と判定される場合があります。その時は治療費にならない可能性があるので注意しましょう。整骨院への通院回数も、整形外科の医師と相談の上、適切に利用するのが望ましいです。

交通事故における治療費の金額はいくら?計算方法をご説明

被害者が交通事故に遭遇した際に貰える治療費は、金額にするといくらくらいになるのでしょうか?治療費の金額は自賠責保険・任意保険・弁護士基準の3つのどれを適用するかによって、大きく変わります。

3つの内容それぞれの特徴を掴むと、被害者のケースごとにどの方法が一番損をしない方法なのかが理解しやすいです。請求基準の詳細と、それぞれの保険ごとに定められている計算方法をご説明します。

自賠責保険の説明と任意保険との違い、上限金額について

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自賠責保険とは、車を所有している人が必ず入る義務のある保険です。任意保険との違いは、保証金額の上限と、書類の提出など、必要な手続きがあった場合には自分で手配をしないといけない点です。

必要書類は、例えば「自賠責保険金支払い請求書」や「交通事故証明書」などです。状況によって書類の提出内容は変わってきますが、大体の場合は保険会社が一式で送付をしてきます。

自賠責保険では、怪我をした場合の負担金額が「上限120万円」と決まっており、3つの基準の中では、法令で定められた中では最低限の基準です。他にも後遺症が残った場合の限度額は最大で4,000万円、もしも死亡してしまっても最大で3,000万円の上限額があります。

更に、1日の日額上限も4,200円までです。それを超える金額の場合は自費負担となります。

自賠責基準での慰謝料の計算方法

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自賠責基準での慰謝料の計算は、以下の基準を元に計算します。

1.初診から治療終了までの期間
2.実際の通院日数の2倍の合計

1か2のいずれかの少ないほうに対し、最大日額金額の4,200円を掛けて求めましょう。

例えば、治療開始から完治までに120日掛かり、通院は75日だったとします。

その場合は
1が、120日
2が75×2=150日
です。

この場合、少ない日数は120日のほうになるので、120日に1日の上限金額である4,200円を掛けて「504,000円」が支払い金額となります。

任意保険基準は各車会社によって変わる

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任意保険とは、加害者側が自賠責に追加して加入している場合に適用される保険です。
保険会社ごとに個別の保障上限金額が設定されており、自賠責保険の基準を超えている金額をカバーするために適用する保険と言えます。

保険会社が提示する金額の計算は、任意保険を基準としているケースが多いです。

任意保険基準での慰謝料の計算方法

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任意保険は現在は会社ごとに金額が変わってきており、明確な基準表はありません。
そのため、明確な慰謝料の計算方法は存在しないのが現状です。

平成10年までは各保険会社共通のものが使用されており、統一された基準表は存在していました。共通のものでは入院か通院かに分かれ、通院の場合は何か月通院したのかによって算出されます。金額の決定は、最終的には障害の認定される等級によって変わっていたようです。

平成11年で共通の基準表は廃止されていますが、今も旧基準表を元に運用している保険会社もあります。

弁護士基準は最も高い慰謝料請求

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3つの基準のうち、最も高い金額を請求できるのが「弁護士基準」と呼ばれる請求方法です。弁護士基準と名前はありますが、実際に裁判を起こす必要はありません。

赤本などの過去に起きた交通事故の判例を元に、弁護士が計算を行う基準です。別名を「裁判基準」とも言います。最も高額の請求が可能であり、自賠責保険を適用したときと比較すると、訳2倍くらいの差が生まれることもあります。

弁護士を雇うか、保険内容に弁護士特約が付いている場合に適用されます。事例によっては弁護士に依頼した方が最終的な回収金額は多くなる可能性もあります。高めに請求をしたい方は相談してみると良いかもしれません。

弁護士(裁判)基準での慰謝料の計算方法

弁護士基準も同じように、通院か入院かによって分かれます。

交通事故の症状の一例は以下の通りです。

通院1か月 平均10万前半~20万弱
入院1か月 平均20万後半~40万弱

通院3か月 平均50万後半~70万程度
入院3か月 平均90万~130万弱

通院6か月 平均90万~120万弱
入院6か月 平均180万~250万弱

同じ症状でも状況によって変わってくるのであくまで一例ですが、自賠責保険と比較すると格段に金額が上がっていることが解るかと思います。

過去に弁護士基準を適用して、むちうち症で通院7か月でも140万円の慰謝料を獲得したというケースも過去に存在します。それだけ、弁護士基準は特別な基準なのです。

交通事故による通院、入院の際の治療費の払い方

保険の内容による金額の違いが解り、いくらくらい貰えるのかの想像がしやすくなったでしょう。では実際に通院や入院の際に、病院への治療費の支払いはどのようにしていくのでしょうか?

支払い方法についてと、その際の注意点についてご説明します。

病院や保険会社を介しての支払い

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交通事故後に支払い金額に関して示談交渉などが発生した場合、治療費を含む慰謝料を受け取れるのは、示談成立から1か月が多いです。場合によってはそれ以上経過する可能性もあります。

治療費の支払いが出来るか不安になってしまいますが、その点は大丈夫です。病院への治療費の支払いは、病院側が交通事故対応に理解があれば、加害者側の保険会社に直接請求の手続きをしてくれるケースもあります。

更に加害者が任意保険に加入していれば、加害者側の保険会社が先に動き、病院へも話をあらかじめしてくれていることが多いです。交通事故の後、治療費の支払いが問題になることはあまりないと言っても過言ではありません。

被害者側が自ら立て替えて支払う事も可能で健康保険が使える

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保険会社と病院のやり取りの対応が遅れてしまっていても、自賠責保険を利用すれば病院に直接治療費を支払って貰うことも可能です。手続きは少し面倒なので、弁護士特約が付いていれば任せてしまったほうが良いでしょう。

また、被害者が立て替えて支払うことも勿論可能です。立て替えの際には、健康保険を適用できます。あとで精算できますので必ず領収書を取っておきましょう。

過失の割合によっては保険料がおりない場合がある

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被害者と加害者で、事故の状態によって過失割合が決定します。例えば被害者が2割で加害者が8割となった場合、被害者側の過失分は自己負担しなければなりません。

つまり、過失の割合によっては治療費が保険料で負担できない可能性があります。損害賠償の差し引きを「過失相殺」と言い、過失相殺は保険会社同士の話し合いによって決定します。

事故当時の状況的に、不利になる可能性がある場合は、保険会社の交渉状況を確認してから治療に入ったほうが良いでしょう。

まとめ

自賠責保険は上限金額が120万であり、任意保険、弁護士基準の金額の計算には特徴があります。弁護士基準だと最終的には得になる可能性もあるとわかれば、普段の保険プランに見掛ける弁護士特約の意味も理解できるでしょう。

最初の交通事故は不安になってしまいます。しかし、支払いも病院側に理解があれば安心して治療を受けることができます。適用できない費用があるのも考えつつ、一番自分が損をしない選択が出来るように備えていきましょう。

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